おばんざいおから
来月の「安息日のお茶」の献立を考えながら、 おばんざいの本を眺めていたら、 「おから」に目が止まりました。 ちょうど手作り豆腐屋さんで、おからを分けていただいたので、 久しぶりに作ってみました。 おからといえば、 昔の外洋ヨットレース先輩、 コーデンオケラの多田さんを思い出します。 白石康次郎さんの師匠でもあり、 個人タクシーの運転手をしながら、 外洋ヨットレースに挑戦し、 単独世界一周レースで優勝した人物です。 しかし、その後再びレースに挑み、 不幸にも海で命を絶ってしまいました。 人生というのは、 風向きひとつで景色が変わる海のようです。 「オケラ」より、 「オクラ」のほうが良かったのでは…… などと、つい駄洒落のようなことを考えてしまいました。 一方、 弟子の白石さんは、 数々の困難を乗り越えながら、 今では世界のヨットレースで活躍されています。 話はそれましたが、 さらに話をそらすと、 時代劇に出てくる峠の茶屋で、 おから料理が出てくる場面があります。 庶民的で、 どこか温かく、 「こういう食事がいいな」と思い、 今回作ってみました。 材料は、 おから約300グラム。 値段は30円ほど。 最近は、 家庭でおからを炊く人も少ないようです。 今回参考にしたのは、 京都のおばんざいの本。 まず、 おからに卵を二つ混ぜ、 油をひいた鍋で軽く炒めます。 同時に、 人参半分、 椎茸三枚、 油揚げ一枚、 そして冷蔵庫に残っていたえのきを、 それぞれ7ミリ角くらいに細かく刻みます。 本にはこんにゃくと書いてありましたが、 今回は入れませんでした。 出汁は、 本では300ccに、 醤油・みりん・酒を各大さじ1、 砂糖大さじ2。 自分は少し変えて、 500ccの水に、 鰹節をたっぷり削り、 昆布茶を小さじ1。 醤油、みりん、酒は、 それぞれ大さじ2くらい。 具材をゆっくり煮込み、 汁が半分くらいになったところで、 炒めておいたおからと卵を加え、 さらに煮込みます。 本当は枝豆を入れる料理でしたが、 いただき物のスナックえんどうがあったので、 軽く茹でて1.5センチほどに切り、 最後に混ぜました。 出来上がりは、 京都おばんざいらしい、 やさしい薄味。 えのきの食感が思いのほか良く、 なかなか美味しい。 豪華な料理ではないけれど、 こういう素朴な味に、 ほっとします。 貧乏人...