聖書朗読箇所 ואתחנן

ואתחנן(ヴァエトハナン) は、ヘブライ語の動詞 חנן(ḥanan)「恵みを与える・憐れむ・慈しむ」に由来します。
ואתחנן(Va'etchanan) は直訳すると、
「私は切に願った」 「私は恵みを請い求めた」 「私は憐れみを願った」
という意味です。
ここでの「私」はモーセです。
申命記3章23節は、
וָאֶתְחַנַּן אֶל־יְהוָה בָּעֵת הַהִוא לֵאמֹר
「その時、私は主に切に願って言った。」
という言葉で始まります。
🌿 ユダヤ人の学び
ラビたちは、「ואתחנן」という言葉に注目します。
モーセほど偉大な人物でさえ、 「私は功績があるから入らせてください」とは言いませんでした。
ただ、
「あなたの恵みによって、お聞きください。」
と願ったのです。
ここから、
本当の祈りは、自分の功績を誇るのではなく、神の恵みに信頼して願うこと
だと教えられています。
🍵 茶の湯にたとえると
茶室に入るとき、身分や財産、肩書は外に置いてにじり口から入ります。
モーセの祈りも同じです。
偉大な指導者であっても、その立場を誇ることなく、一人の人間として神の前に立ち、恵みを願いました。
その謙虚な姿勢が、「ואתחנן(私は切に願った)」という一語に込められているのです。

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