戸塚ヨットスクール 戸塚校長の「空は本能」について考える
── 仏教・カバラ・日常から見える真理
1. 戸塚校長の言う「空=本能」
戸塚ヨットスクールの戸塚宏校長は、教育や生き方の根幹に「
彼のいう「空は本能」とは、頭で作り出した理屈や虚飾を捨て、命
ヨットの世界では特にそれが顕著です。
風や波に理屈で逆らえば転覆し、
ここでいう「本能」は、自然と一体になるための原点です。
2. 仏教における「空」
般若心経の「色即是空・空即是色」は、
「すべての存在には固定した実体がなく、変わり続ける」
• 色即是空:形あるものは実体がなく空である。
• 空即是色:空だからこそ新しい形を生み出す。
ここでの「空」は哲学的な真理ですが、戸塚校長の「空=本能」
「理屈ではなく、無常の中で生き抜く直感」 と読むことができます。
3. カバラの「光と器」とのつながり
ユダヤ神秘思想カバラでは、
• **光(オール)**=神の無限のエネルギー
• **器(ケリ)**=その光を受け止める入れ物(人間の心・体・
と語られます。
器は壊れることもありますが、その破れ目から光が溢れ出す。
ここで「本能=空」とする見方を重ねると、
人間の根源的な本能(ネフェシュ=生命力)こそ、光に直結する器
4. 社会と自然の違い
• 自然界(ヨット・風・波)
→ 「風に合わせれば進む」=本能に従う=空の真理。
• 社会生活(政治・ルール・経済)
→ 人間が作った制度の中で折り合いをつける=左脳的な世界。
戸塚校長の言う「空=本能」は、
そのまま社会生活に適用するのは難しい面もあります。
しかし、社会で生きるためにも「本能の空」と「理性の秩序」
5. 日常に重ねると
• 仕事:左脳で図面や計算を扱いながら、右脳で現場の感覚を読む。
• ヨット:風という「空」に右脳で合わせる体験。
• 茶の湯:器を「空」にして光を迎える侘び寂びの世界。
• 老いと貧:器が壊れて光がにじみ出る「空の美」。
ここに共通しているのは、**「理性と本能」「器と光」「
まとめ
戸塚校長の「空は本能」という言葉は、単なる教育論を超えて、
仏教の「空」やカバラの「光と器」
• 本能に従うことは「空」に身をゆだねること。
• 理屈や社会のルールは大切だが、それだけでは自然には進めない。
• 人生は「右脳(本能)と左脳(理性)」を行き来しながら、
「空は本能」──それは自然に従い、余計なものを捨て、
その実践の中にこそ、自由と平安があるのではないでしょうか。
🌿 色即是空とカバラ ― 水の道・ヨット・茶の湯・侘び寂びの中にある真理
1. 色即是空・空即是色とは?
般若心経に出てくる有名な言葉「色即是空・空即是色」。
• 色=形あるもの、物質世界、私たちの体や生活。
• 空=実体がなく、移り変わるもの。固定されたものは何もない。
つまり「形あるものはすべて空であり、
空だからこそ新しい形を生む」という教えです。 無常の真理をシンプルに表した言葉だといえます。
2. カバラの「光と器」
ユダヤ神秘思想カバラでも、似た真理が語られています。
• **光(オール)**=神の無限のエネルギー。
• **器(ケリ)**=その光を受け取る入れ物(人間の心・物質)
。
光は器なしには存在できず、器は光がなければ空虚のまま。
つまり「光と器は一体」であり、「色即是空・空即是色」
と響き合います。
3. 水の道― 命の水とティクーン
水はまさに「光」の象徴。
パイプや器具は「器」です。
水の道は、器を整えて光(=水)が正しく流れるようにすること。
これはカバラでいう ティクーン(修復) の働きそのものです。
壊れた管を直すことは、命の流れを修復する神聖な営み。
「色即是空」の智慧は、水道の水の中にも生きています。
4. ヨット ― 地球の鼓動に乗る
ヨットは風と波という「無形の空」によって動きます。
帆や船体が「器」となり、そこに自然のエネルギー(光)が宿る。
海はエイン・ソフ(無限)そのものであり、
波は一瞬ごとに生まれては消えていく。 これこそ「色即是空」。
そして波はまた立ち上がる、「空即是色」。
ヨットに乗ることは、
カバラの奥義を体で学ぶことに近い体験です。
5. 茶の湯 ― 侘び寂びの器
茶室は質素で小さく、ほとんど「空っぽ」。
しかし、その空の中にこそ、一碗の茶(光)が立ち上がります。
茶碗もまた、空であるからこそ茶を受け取れる。
まさに「器を空にして光を迎える」実践です。
侘び寂びの美は、カバラでいう「器が小さいほど光が深く宿る」
という真理に通じます。
6. 老いと貧 ― 壊れの中に光があふれる
年を重ねると体は衰え、生活も質素になりがち。
しかし、それは「器が古び、壊れていく」過程。
カバラには「器の破壊(シェヴィラ)」という概念があります。
器が壊れると、隠れていた光があふれ出す。
老いや貧しさもまた「光が滲み出す時期」なのです。
侘び寂びは、まさにこの境地を美として表現したもの。
「空」になっていくからこそ、真の豊かさが現れるのです。
まとめ ― 色即是空と光と器はひとつ
• 水=光を器に流すティクーン。
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