「נפתי משכבי מר אהלים וקנמון」 – 香りと誘惑の象徴
このフレーズ(箴言 7:17)は、「私はミルラ、アロエ、シナモンで寝床を香りづけした」という意味。
文脈では誘惑の言葉として登場し、官能的な魅力を象徴する。
• נפתי(nafti)=「振りかける、香りづけする」
• משכבי(mishkavi)=「私の寝床」
• מר, אהלים, קנמון(mor, ahalim, kinnamon)= ミルラ、アロエ、シナモン(高価な香料)
象徴的解釈
この香料の組み合わせは、肉欲と霊性の交錯、誘惑の力を示唆する。
人間の欲望が単なる肉体的なものではなく、精神的影響をもつことを暗示する表現。
カバラ的解釈:「נפתי משכבי מר אהלים וקנמון」
このフレーズ(箴言 7:17)は誘惑の言葉として使われていますが、カバラ的視点では、肉体と霊性の関係を象徴するものと解釈できます。
1. 香料の象徴
• ミルラ(מר, Mor) – 苦しみと精錬
→ 「מר(Mar)」=「苦い」。ミルラは苦しみを通じて魂が浄化されることを象徴。
• アロエ(אהלים, Ahalim) – 神聖な香り、霊的成長
→ 高価な香木で、神殿で使われた。霊的上昇の象徴。
• シナモン(קנמון, Kinnamon) – 熱意、情熱、生命の炎
→ 甘くスパイシーな香りで、愛と熱意を象徴。創造のエネルギーとも関連。
2. 霊的な意味
この組み合わせは、肉体的な快楽(誘惑)と霊的な上昇(魂の成長)が交錯する状態を示唆する。
カバラでは、物質世界の誘惑をどのように扱うかが魂の成長に影響を与えると考えられる。
• 悪用 → 欲望に溺れ、低次の世界にとどまる
• 正しく用いる → 神聖なエネルギーへ昇華し、創造的な力として活かす
つまり、この節は単なる誘惑の描写ではなく、
「人間の本能と霊的成長のバランス」を問いかけるカバラ的メッセージともいえる。