道 あなた自身へ向かってあゆめ
以前、お世話になったラビが、
ニューヨークからご夫婦で五万円だけを持って日本に来られた、
というお話を聞いたことがあります。
そのとき、隣にいた女性は
「レフ・レハ(あなた自身へ)」と言い、
私は「マイ・ウェイ」と言いました。
今思うと、
それこそが日本の「道」なのではないかと感じています。
旧約聖書『創世記』に登場するアブラハムは、
神から
「לך לך(レフ・レハ)」――
あなた自身へ向かって歩め
と告げられます。
このアブラハムは、
ユダヤ教・キリスト教・イスラエルの信仰の原点となる人物です。
私は日本人ですが、
この「自分自身へ向かって歩め」という教えが、
自分の感覚にとてもよく合い、
聖書の学びに自然と引き込まれていきました。
茶道もまた、
人に示される道をなぞることではなく、
自らの一歩が道となるものではないでしょうか。
一杯のお茶を、
自分自身へ向かって点てる。
それが、私の茶の湯なのだと思っています。
PS
伊豆で休暇を過ごしながら、
静かに考える時間を持ちました。
自然に身を委ねるうち、
これもまた「命の洗濯」なのだと感じています。