2016年12月26日月曜日

タルムード式シュミレーション ジョーク

春遍   雀来さんの著書より。

例えば自分なら、ヨットのスポンサーを見つけたい。
いったいだれがスポンサーになると徳をするのか?・・・・・・・・・・  こんな感じですかね。


老哲学者ベレルはタルムードを読んでいた。顔を上げお茶を一杯飲んで、再び本を読もうとすると、さて、メガネがない。
いつもは本の上に置くのに、いったいどこへ行ったんだろう?    仕方なく部屋中を探し回った。タンスの中、机の引き出しの中、散らかっている紙くずの中までのぞいた。しかし、どこにも見つからない。
老人 ベレルは、げんこつを握りしめ、口もとをキリリと引きしめると、こう言い放った。
『私は偉大なるユダヤのタルムード的論理でこの問題を解いてみせよう!』
彼は部屋をウロウロ歩き、ユダヤ的なかっこうで腕を振りながら考え始めた。
『いったい誰が私のメガネを盗むと徳をするのか?   まず第一にメガネをかけているやつだとしたらどうだろう。いやいや、そいつはもうメガネを持っているんだから、わざわざわしのを盗む必要などないはずだ。
それじゃ、第二にメガネをかけていないやつはどうだ。いやいや、メガネをいらないやつがわざわざ盗む必要などないはずだ。売るにしたって、メガネをかけなきゃならないやつに売るんだから、そいつらがメガネを持っていたら商売にならない。
とすれば、結論はこうなる。メガネが必要で、今は持っていないやつ、つまりメガネをなくしたやつがあやしい。  あれ?   それはわたしではないか。
しかし待てよ、メガネをかけているやつは注意深い、注意深いやつがメガネをなくすわけがない。
そうならば、おでこの上にでも乗せておいたのを忘れたのに違いない。
それで、わしも普段はメガネをかけているから、同じことがいえるはずだ。たぶんメガネはおでこの上にあるだろう』
老ベレルが手をそーっとおでこにやると、なんと、そこにメガネがあった  ❗️
『やはりユダヤ人に与えられたタルムードは偉大じゃ❗️タルムード理論がなかったら、救世主の救いの日までメガネは見つからぬところにじゃったわい』

このシュミレーション・ゲーム感覚を身につけておくと、そのうちみえなくなった世界も探し出すことができるに違いない。

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タルムード・・・・・・      「タルムード」は「旧約聖書」を源流とする膨大なユダヤ人の集積庫といってもよい古典だが、そこには人生についてのあらゆる問題が、さまざまな角度から詳細に語られている。
ユダヤ人は小さいころから父の語るさまざまな話をじっと聞いていることが習慣になっていたため、われながら人の話を聞くのが実に好きだと思う。こうした話す、聞くということについて「タルムード」にはこんな言葉がある。

「神はどうして人間に二つの耳をつくり、口は一つしかつくらなかったのだろうか。それは話すことの二倍は聞きなさい、ということを神が教えているに他ならない」